いつもどこかが
満たされない気がしている
さみしがりやの女の子がいました。



今日も
いつものように
その女の子は
空を見上げて、
最高のプレゼントがやってきますように…
と、
お願いしました。


うっとりと際限なく満たさるような
最高のプレゼントを
夢見ていました。



というのも、
いままで
誰に
どんなものをもらっても
何かが少し足りない気がして、
どんなに優しい言葉をかけてもらっても
心の奥深くの
さみしいところには
届かないので
こころの穴ぼこから
ピューっと冷たい風が吹くのでした。






ある日
女の子は、
いつもの道を歩きながら
いつものように


わたしにとっての
最高のプレゼントとは
一体、どんなものなのかしら?
それは
一体、誰がくれるのかしら?
と首をかしげて
ねぇ?と
空を見上げました。





すると、
太陽がキラキラと瞬きながら
女の子に語りかけました。





“最高のプレゼントが
何か知りたいのかい?”





うん。そうなの。





ふわりとそよ風がやってきて
耳もとにつぶやきました。



“その 最高のプレゼントはね、
いまここにね。たった1つだけあるよ〜”



えーたった1つ⁈




“そう。
たった1つ
この世界にたった1つだけ”



不意打ちの雨が1粒
ポツリと頬にあたりました。






“それはね”


大地がぐぐっと足をつかみ










““あなただよ””

ハートの内側から声が響きました。







えーわたし⁈



わたしが最高のプレゼント⁈







そうだよ。
この世にたった1人しかいない
あなた。
あなたという存在そのものが
かけがえのない
最高のプレゼントなんだ。




あなたは
あなたを使って
なんでもできるし
なんにでもなれるんだ。




そしてもちろん
あなたが心から欲しがっているものを
与えてあげることもできるんだょ。





いつもあなたのことを
いちばん近くで見守り
いつものあなたのを
いちばん理解して
そして
あなたのいちばんの望みを知っているのは
ほかの誰でもなく



あなたなんだよ。



だからね
あなたを大切にするんだよ。


そして大切なあなたを
分かちあうんだよ



あなたの笑顔を
あなたの声を
あなたなりの表現で
あなたの大切な人に
あなたの近くにいる人たちに
あなたが心から望んでいる
最高のものをプレゼントしてごらん。


きっと同じ
最高のプレゼントが
あなたにも届くからね。




 



そんなメッセージがどこからともなく
聞こえてきたかと想ったら
空には大きな大きな虹がかかっていました。


 



ほんと。
かけがえのない私はきっと最高のプレゼントなんだわ☆





女の子の胸はじんわりとあたたまり
ワクワクドキドキしてきました。





  おわり☆